ゴルフを行う上でとても重要なのは「柔軟性」です。
なかでも肩甲骨の柔軟性・可動性はスイングを強く綺麗にするために重要です。
今回は
○ゴルフでなぜ柔軟性が必要なのか?
○ゴルフをする人が柔軟性アップで得られること
○肩甲骨の動きが悪いことで起こる弊害
についてお話していきたいと思います。
このブログを最後まで読むと間違いなく、あなたのゴルフパフォーマンスはアップしますし、
怪我のリスクが軽減するだけでなく、日常生活のちょっとした不調まで取り除くことができますので
ぜひ、最後までチェックしてみてください。
このコラムの目次
1ゴルフをする人が肩甲骨の柔軟性アップで得られる2つのこと
ゴルフをする上で皆さんもそれぞれに目的や目標があるかと思います。
誰もが考えているであろう2大テーマと言って良いほど大事なポイントは
- 飛距離アップ(パフォーマンスアップ)
- 怪我なく長く続ける
この2つではないでしょうか。もちろん細かくいえばもっといろんな目標があるかと思いますが、
この2つもゴルファーにとっては切っても切り離せない大事にしたいポイントですよね!
今回の記事では、この2つを叶えるために必要である「肩甲骨」についてを掘り下げていきます。
2ゴルフの前に…そもそも肩甲骨って?構造と動きをさらっと解説!
さて、そもそも肩甲骨ってみなさんご存知でしょうか?
背中にあるあの、三角の骨くらいの認識ではないでしょうか。。。
実は肩甲骨は体、特に上半身にとって最重要と言っても過言ではない骨です。
そこでこの章では肩甲骨にってそもそも何?というところを軽く掘り下げていきます。
2-1肩甲骨とは?肩関節の構造
まず、肩甲骨は鎖骨・上腕骨とともに肩関節を構成している骨になります。
肩関節が他の関節と違ってあらゆる方向に動くのは、
肩甲骨がその2つの骨とつながっている部分が上の方の一部分だけであり、
そのほとんどが浮いたような状態にあるから。
その為、肩関節は他の関節と比べて可動域が大きく、いろんな方向に動かすことができるのです。
関与している筋肉には
- 広背筋
- 大胸筋
- 僧帽筋
- 菱形筋
- 前鋸筋
など大小たくさんの筋肉があります
2-2肩甲骨の動き
先ほど、肩関節は他の関節と比べて可動域が大きいということを言いましたが、
具体的には
- 外転・内転(開く・閉じる動き)
- 挙上・下制(上下の動き)
- 上方回旋・下方回旋(回りながら開く・閉じる動き)
という6つの動きをします。
例えば肘や膝は屈曲・伸展(曲げ伸ばしの動き)の2つの動きしかしませんので、
比べると肩関節の可動域ががどれだけ大きいか分かりますよね。
肩甲骨は、そんな肩関節を構成する重要な骨なのです。
3ゴルフのスイングで肩甲骨はどう動く
肩甲骨がよく動く。というのはこれままでわかったと思いますが、
ではゴルフのときはどのように動いているのでしょうか?
ここが分かれば体を動かすイメージがつきやすくなり、
スイングがしやすくなること間違いないし!
では早速解説していきます。
3-1ゴルフのシーン別、肩甲骨の動き
では、実際にゴルフのスイングの時に肩甲骨はどのように動くのでしょうか。
スタートポジションでは両腕を体の前にして絞るようにグリップを握りますので、
肩甲骨は両方やや開いている状態になります。
テイクバックからトップポジションまで持っていく際は徐々に左側が開き、
右側は閉じていく…というように左右の肩甲骨がバラバラの動きに。
そこからのダウンスイングでは左側はやや残しつつも右側から開いていき、
インパクトの瞬間には両方の肩甲骨が開いた状態。
そこからなるべく両方の肩甲骨が開いた状態で進み、
最終的にフィニッシュの時には自然に左側が閉じて
右側が開いていくというかたちで動いていきます。
かなり簡単に書きましたが、単純に開く・閉じるだけの動きではなく腕の動きや体の捻転運動が入るので、
先ほどあった6つの動きをしながら動いていると思ってください。
さらに言えば、この一連の動作がスムーズに行えなくてはならないので、
この複雑に動く肩甲骨を柔軟にしておくことはゴルフをする人にとって
最重要ポイントと言っても過言ではないのです。
3-3肩甲骨の柔軟性でトップポジションを作れるかどうかが決まる
私がこれまで数多くのゴルファーの方を見させていただいて一番感じたのは、
「トップポジションをしっかり作れるかどうか」が
飛距離を伸ばす上で大事なポイントになるということです。
トップポジションで大切なのは、
肘をあまり曲げすぎずに左の肩甲骨をしっかり開いた状態で形を作り、そこで一度止まることです。
この時肩甲骨の動きが硬くしっかり開けないと、
トップポジションを作るのに肘をかなり曲げることになってしまいます。
そうするとそこからのスイング、そしてインパクトの時に
腕の力や手首を使うことになってしまうので、ショットが安定しません。
そして力んでしまうことで力は入っているのに飛距離は伸びないということにつながります。
そこでトップポジションをしっかり作ることを目標に、
肩甲骨の内外転(開く・閉じる動き)が
柔軟になるようにストレッチをしたところ、飛距離はどんどん伸びていくという結果につながりました。
4肩甲骨が硬いと起こる一番のデメリット
そもそも肩甲骨が硬いと何が悪いの?と思う方もいらっしゃると思います。
この章では肩甲骨が硬いと起こる最大のデメリットについて
解説をしていきたい思います。
4-1怪我のリスク大!肩甲骨の柔軟性の低下でこんな影響が!
皆さんのまわりにも1人くらいは四十肩・五十肩で悩んでいる人がいるのではないでしょうか?
実際に私が見させていただいているお客様の中にも、たくさんの方が悩んでいます。
これらは、はっきりとした原因がなく、加齢に伴う筋力や柔軟性の低下が原因と言われており、
何もしなければ誰にでも起こりうるものです。
ではゴルフではどんな影響があるかというと、
スイングの時に肩甲骨の動きが重要ということをお伝えしましたね。
肩甲骨が十分に動かずに無理に体を動かすことで肩以外の箇所、
例えば腰回りや脇腹、腕の筋肉への負担が増えてしまい、肉離れなどの怪我につながる可能性も。
怪我予防にストレッチが良いと言うのは皆さんが承知のことだと思いますが、
ゴルフにおいては肩甲骨の動きを柔軟にすることが
怪我のリスクを減らす重要なポイントだと言うことを覚えておきましょう。
4-2生涯現役!ゴルフを長く楽しむためには肩甲骨が必要!
ゴルフは競技の特性上、歳をとっても続けやすいスポーツです。
ですが、そこで怪我をしてしまっては台無し。
パフォーマンスアップももちろん大事ですが、
それ以上に怪我をせず長く続けるということも大切にして欲しいなと思います。
ゴルフ人生、70代まで現役でいるためには、
肩甲骨の動きを柔軟性にすることが大切なポイントとなるのです。
5 日常生活に潜む肩甲骨の柔軟性が低下する習慣
肩甲骨は実は日常生活のちょっとした悪い積み重ねで
硬くなっていってしまいます。
では、そのちょっとしたこととはなんでしょう?
一つずつ解説していきます。
5-1デスクワークで柔軟性低下!?肩甲骨、動かしてますか?
普段から肩を動かす習慣はありますか?
デスクワークの方は特に一日中パソコンと向き合って猫背の状態になり、
肩甲骨が開いた状態でかたまっています。
これはデスクワークに限ったことではないですが、
人は普段の生活の中で肩の可動域の半分も動かしていないのです。
思い返してみてください。
「今日、肩の上まで手をあげる動作をした方はいますか?」
考えてみると、
「あれ、全然動かせてないんだな…」という方が多いと思います。
このように普段から肩を動かさないことでどんどん肩甲骨の柔軟性が失われていくのです。
5-2冷え性など血行が悪い人も肩甲骨の柔軟性が低下する原因に!
冷え性などがあり血行が悪い人などもすでに肩甲骨まわりが硬くなっている可能性があります。
というのも肩甲骨周辺、肩関節を動かすためには多くの筋肉が関与しており、
そこが動いていないために血行不良になっていると考えられるからです。
逆に言えば、肩甲骨がしっかりと動くように周辺の筋肉を動かすようにすることで、
血行不良、つまり冷え性も改善することができます。
6ゴルフに効果的!肩甲骨の柔軟性向上ストレッチ
さて、ここではゴルフに効果的な肩甲骨の柔軟性をあげるストレッチを
4種類お伝えしていきます。
この動きを習得することが前述のとおり、トップポジションが劇的に改善され、
飛距離アップや、怪我の予防につながります。
家でもできる簡単なストレッチなので、ぜひ試してみてください!
6-1日常生活で行って欲しい肩甲骨のストレッチ
肩のストレッチ
- 右手を前に伸ばして体の方へ寄せる
- 左手で右肘の辺りを下から抱える
- 体の方へ引き寄せて10秒キープ
- そのまま体を左に捻ってさらに10秒キープ
反対も同じ様に行いましょう。両方の方はなるべく下げて、
首を長く保つイメージで行うとしっかり伸ばすことができます。
肩甲骨を開く
- 柱やちょっとした出っ張りなど、しっかり掴みやすいところを掴む
- 目線を落として背中を丸めながら体重を後ろにかけていく
- 完全に体重をあずけ、肩甲骨を開く
こちらも左右同じように行います。
自分の体重を利用して行いますので、
楽に、そしてしっかりと肩甲骨を開いていくことができます。
6-2ゴルフのプレー前に行いたい肩甲骨ストレッチ
①ゴルフクラブを利用したストレッチ
- クラブを両手で持ったまま背伸び→体を左右に倒す
- 頭の上でクラブを両手で持ち、腕を頭よりも後ろに引く
- 肩の上で担ぐようにクラブを持ちからだは起こしたままで左右に捻る
- ⑶と同じように担いだ状態からやや前傾姿勢になり、同じように左右に捻る
ゴルフクラブを持ったままでストレッチを行います
⑶⑷はスイングをイメージすること、
左右の肩甲骨の動きを意識しながら行うのがポイントです。
②肩入れストレッチ
- 足を肩幅よりも広めに開き、腰を落とす(相撲の四股踏みのようなイメージ)
- 手を膝の上につき、片方ずつ肩を入れる
肩甲骨周辺もしっかり伸ばすと
同時に股関節のストレッチも兼ねているので、
ゴルフ前にはぴったりのストレッチです。
7肩甲骨を柔軟にしてゴルフをもっと楽しもう!
ゴルフをする上で、肩甲骨がどれだけ動いているのか、
そして可動域の広さがどれだけ大切かお分かりいただけたでしょうか。
ストレッチを行えば肩甲骨の動きは良くなるのですが、
それぞれの場面で肩甲骨がどんな動きをしているのかを
頭にいれたうえで正しくストレッチを行うことで、
効果が出やすくなると思います。
それだけでなく、生涯現役でゴルフを楽しむためには「
怪我をしない」ということが何よりも大切だということを忘れないでくださいね!
肩甲骨の動きを柔軟にして、
飛距離アップ・パフォーマンスアップも、
長くゴルフを楽しむこともどちらも実現させましょう!
この記事を書いたコーチ
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