○パソコンやスマホを使う機会が多い方
○原因不明の肩の痛みを改善していきたい方
このような方に向けた記事です。
なぜ起きているのか分からない原因不明の肩の痛み。
肩こりではなく、肩を上げたり下げたりすると痛みが出る。
そんな四十肩や五十肩に似た症状に悩まされていませんか?
そもそも20代だし…30代だし…。
四十肩や五十肩は早すぎると思っている方に、この記事を読んでいただきたいと思います。
原因不明の肩の痛みにはもちろん原因があります。
○痛みを解消するために日々の生活で気をつけたいこと
○肩の痛みを改善するストレッチの方法
早速、肩のメカニズムと痛みの原因について紹介していきます。
このコラムの目次
1原因不明の肩の痛みには原因があった!
肩を上げたときにズキッ!とした痛みがでるというお悩みをよく耳にします。
○高いところにあるものを取ろうとする
○背中に手をまわした時
など生活の中で肩を動かす機会はかなりたくさんあると思います。
痛みを我慢しながら不快で、しかも原因不明の痛みに耐えるのは相当辛いはずです。
肩を動かしたときに痛みが出てしまうのは、
「無理に動かそうとする事で負担が掛かり炎症を起こしてしまっている」のが原因です。
肩の機能を理解して日常生活を送ることができれば、
今の痛みはなんてことない悩みに変わるかもしれません。
まず肩の動きについてご紹介します。
1−1肩甲上腕リズムとは?肩の仕組みを理解しよう
肩甲上腕リズムと聞いても何のことだか分からないと思いますのでご説明していきます。
肩関節というのは、気をつけの姿勢から最大で耳の横まで180度上げることができます。
これは腕だけでおこなっているのかというとそうではありません。
実は「腕と肩甲骨」が連動して動くことによって180°肩を上げることができています。
少し難しくなるのですが…
肩関節の可動域は腕だけだと120°、肩甲骨の動きが加わることによって
さらに60°動かすことができ、見事180°動かすことができるのです。
ということで腕と肩甲骨の動きの比率は2:1と言われています。
したがって120°よりも、もっと上に腕を上げたい場合には
肩甲骨の助けが無くてはできないということになります。
この助け合いが肩甲上腕リズムです!
1−2肩の痛みの原因は肩甲骨?
肩を動かすためには肩甲骨の動きが重要であることが分かりました。
痛みの原因として肩の周辺に炎症が起こっている可能性が高いのですが、なぜ炎症が起こるのか?
それは「肩甲骨を動かせていない」からです。
120°までは腕だけでスムーズに上げられますが、
肩甲骨が助けてくれない場合、
残りの60°は腕や肩の筋肉を使って無理な負荷をかけながらおこなうことになります。
肩を上げたり下げたりする度に、筋肉はストレスを抱えてそれが徐々に炎症となり、
ある日突然痛みが出てきてしまうというわけです。
1−3肩の痛みの原因は猫背!
肩をストレスなく動かすために、
肩甲骨が動かなくてはいけないことは分かっていただいたと思います。
では肩甲骨が動かない時とはどんな時でしょうか?
肩甲骨がそもそも動きづらくなっている場合は置いておいて…
それは「猫背」の場合です。
猫背で肩が内側に入ってしまっていると、
肩甲骨は休んでしまい連動して動かすことができないのです。
これが肩甲上腕リズムをうまく使えていない場合に肩を痛みが出てしまっている原因だといえます。
そうと分かれば肩甲骨を動かすために猫背を改善していかなくてはいけません。
2【原因不明の肩の痛み】手のひらの捻り方に秘密があった
原因不明の肩の痛みの原因は、猫背と肩甲骨の動きにありました。
猫背を解消して肩甲骨を動かせる状態にするには、「手のひらを捻る向き」が関係していたのです。
2−1手のひらを捻る向きをどうする?
猫背の時、肩の状態は内側に巻いて入っていると思います。
簡単に説明をしますと、手のひらを前に向けた状態から
手のひらを内側に捻っていくと、肩が内側に入るので猫背。
手のひらをさらに外側に捻っていくと、肩と胸が広がるので良い姿勢。になります。
一度やってみてください。
普段から手のひらを前もしくは外に向ける意識を持つようにすると胸を張りやすくなります。
そして手のひらを前に向けたところから、
内側に捻った状態と外側に捻った状態でそれぞれ腕を真横に上げてみてください。
手のひらを外側に捻っている時の方が腕が上がりやすいはずです。
※肩が痛い方は無理をしないでくださいね
手の向き一つで、肩の可動範囲が変わっていくのです。
3【原因不明の肩の痛み】原因となる2つの筋肉とは?
私たちの生活といえば、肩が内側にねじれてしまう要素ばかりあります。
○パソコンのタイピングする時
○何か書き物をする時
○料理をする時
○スマホを使っている時
このような時は肩が内側にねじれてしまいます。
肩が内側にねじれてしまうのには、手のひらの向きを外側に向ける事が大事だと説明しました。
無意識に内側にねじれてしまうのにもしっかりと原因があります。
ここで原因となる2つの筋肉と緩め方、さらにストレッチをご紹介します。
デスクワークや勉強や家事で疲れた時、朝起きた時、お風呂、寝る前などでぜひおこなってみてください。
2つの筋肉を緩めることで手のひらの向きはもちろん、肘・肩の動きも楽になっていきますよ。
3−1【肩の痛みの原因筋①】腕橈骨筋とは?
腕橈骨筋(わんとうこつきん)と読みます。
前腕(肘から手首)にある筋肉で親指側に位置します。※筋肉の始まりは上腕からです。
○手のひらを上→下に向けるとき
○手のひらを下→上に向けるとき
肘を曲げたり、手首を上げる動作が多い方はとても疲れやすい筋肉です。
例えばパソコンのタイピングやマウス操作、勉強、マラソンなど。
腕を上げると肩が痛む方はこちらの筋肉が硬くなっている可能性が高いです。
腕橈骨筋を緩めましょう。
手首を上に上げて硬くなった肘の少し下あたりの筋肉を、指を3本使ってグーっと押します。
押したまま手首の力は抜いて約1分ほど。
痛いけど気持ちが良いくらいの強度でおこなってください。
3−2【肩の痛み解消①】腕橈骨筋のストレッチ
腕橈骨筋を伸ばすストレッチです。
○手のひらが肘のほうに向くように力を抜きます。
○反対の手で手の甲を押しながら、外側の筋肉が伸びるところで20秒キープします。
3−3【肩の痛みの原因筋肉②】長掌筋とは?
長掌筋(ちょうしょうきん)と読みます。
前腕にある筋肉で小指側に位置する細長い筋肉です。
親指と小指をくっつけたら手首に浮き上がってくる筋肉が長掌筋で、そこから肘の内側まで筋肉が繋がっています。
長掌筋の働き・手のひらを肘のほうに曲げる動作
重たい買い物袋を持ったり、手招きする時の動作、手首を使うこと全般です!
長掌筋を緩めましょう。
手のひらを上に向け、肘のほうに曲げていくと肘の内側の方が硬くなると思います。
硬くなった部分に対して親指を使ってグーっと押します。
押したまま手首の力は抜いて約1分ほど、痛いけど気持ちが良いくらいの強度でおこなってください。
3−4【肩の痛み解消②】長掌筋のストレッチ
長掌筋を伸ばすストレッチです。
○手のひらを上にし、反対の手で手首を反らせます。
○内側にある筋肉が伸びてきたら、ゆっくりと20秒キープします。
4原因不明の肩の痛みに効果的なストレッチ
原因不明の肩の痛みをとるためには、
手のひらを外側に捻り猫背にならないように肩や胸を広げて肩甲骨を使えるよう日々意識をする!
無意識のうちに手のひらが内側に捻れてしまうので、
2つの筋肉の緊張を取って日々緩めることが大事であるということをお伝えしました。
そもそも肩や胸を広げて良い姿勢をとっていきたいのですが、胸の筋肉が硬くなっていると胸を広げるのがとても辛いのです。
胸を広げていく上で重要なのが、胸・上腕(肩から肘)の筋肉、前腕(肘から手首)の筋肉です。
これを一気に伸ばせるストレッチをお伝えします。
4−1【原因不明の肩の痛み】解消する胸のストレッチ
○壁に手をつき手をついている方とは反対に体を開きます。
○胸や腕が伸びてきたら、ゆっくりと呼吸をしながら20秒伸ばしましょう。
※手のひらが天井を向くようにすることがポイントです。
※胸から腕、指の方までピリピリしてくる方もいらっしゃいます
※肩に痛みが出ない範囲でおこなってくださいね。
原因不明の肩の痛みの隠された2つの原因【まとめ】
原因不明の肩の痛みにも必ず原因があります!
四十肩というのはかなり浸透していますが、きちんと肩関節周囲炎という名前があります。
40代や50代の方に起こりやすいということからそのように言われていますが、
スマホやパソコンを使うことが増えた現代は二十肩、三十肩が起きてもおかしくありません!
今回お伝えした肩の痛みの原因を理解した上で、
筋肉を緩めたりストレッチなどをこまめに取り入れることが重要です。
それが原因不明の肩の痛みの予防や痛みの根本改善につながります。
早く肩の痛みから解放され、皆さんがストレスのない生活を送れることを願っています。
この記事を書いたコーチ
垣内 友里恵
日本女子体育大卒。スポーツパフォーマンス向上を得意とするパーソナルトレーナー。自身も幼い頃から現在までバドミントンを続け、より良いパフォーマンスを求めて日々鍛錬を重ねる。その他にも、ゴルフ・マラソン・水泳をはじめとしたスポーツを楽しむ顧客を沢山抱え、悩みや不調のない快適な身体作りを提供している。得意な技術は肩関節のリコンディショニング。
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