この記事は…
○スポーツに励む方
○パフォーマンスを向上させたい方
○スポーツを頑張る子供を持つ親御さん
に向けた記事です。
よく柔らかい筋肉は質の良い筋肉だと聞いた事がありませんか?
柔らかいというのは、触った時?伸ばした時?そもそもどういう時を示しているのかも分かりませんよね。
人によって柔らかい筋肉や質の良い筋肉の定義は違うかと思いますが、
今回は「スポーツに励む人が良いパフォーマンスを発揮するための柔らかい筋肉の作り方」をテーマにご紹介していきます。
まず結論から言ってしまいます。
柔らかい筋肉と硬い筋肉の差は「筋肉が回復しているかどうか」です。
どんなに一流のスポーツ選手でも筋肉が硬い時はありますし、
練習を頑張った直後などは筋肉が張っていたりカチカチになっているのです。
筋肉が柔らかい人は、しっかりと体の回復(メンテナンス)ができているのです。
じゃあ何をすれば柔らかい・質の良い筋肉を作れるのか気になりますよね。
それは「練習量・練習後のケア・水分補給・栄養・睡眠」を正しくおこなうこと。
この記事を読むと分かること…
○柔らかい筋肉の作り方
○柔らかい筋肉を作るために習慣にすべきこと
○筋肉が柔らかいメリット
が分かります。
筋肉が柔らかい人は、コンディション作りがとにかく上手なんです。
具体的な方法をご紹介していきます。
このコラムの目次
1あなたは大丈夫?練習量と柔らかい筋肉の関係性
練習量は競技や置かれている環境で様々だと思います。
体の大きさや筋肉量が違うのと同じで体に合った練習量も違います。
硬い筋肉が出来上がる一つの原因としてオーバーユース(使いすぎ)があります。
必要以上に長い時間練習をしていれば筋肉はずっと活動して休まる時間もないですし、
筋肉の疲労が大きくなればパフォーマンスが下がったり、集中力が低下して怪我のリスクも高まります。
長い時間ひたすら練習すれば上手くなるのかというとそうでもありません。
密度の濃い練習を時間を決めて集中しておこなうことが重要で、
ダラダラと時間ばかりが経過してしまう練習は筋肉にとって余計な負担となってしまうのです。
「今日の体の状態と相談をしながら練習をおこなうことが大事!」
体が疲れている時は最低限納得のできる練習をおこない、
コンディションを整えることに専念するのが良いでしょう。
とは言っても…なかなか練習量を自分で決められる状況下にない方が多いかもしれません。
そんな方は次に紹介する体のケアにしっかりと取り組むようにしてください。
2柔らかい筋肉はこうして作る!練習後の習慣とは?
練習後は筋肉が張っていると思うのですが、
筋肉がストレスを抱えている状態なので、
それをこれから紹介する方法でリラックス状態に変えてあげることが重要です。
体がリラックスできれば、柔らかい筋肉になります。
いつでも筋肉が硬いという方は、常に体が緊張していてリラックスできていない証拠です。
これからご紹介する3つの方法を運動後に実践していきましょう。
○軽いジョギング=筋肉の疲労回復
○ストレッチ=筋肉痛の緩和・予防
○マッサージ=精神的・心理的な疲労回復
右側に書いてあるのが、主な効果になりますが、もちろん書いてある効果だけではありません。
オススメは3つの方法を合わせておこなうことです。
2-1練習後のジョギングで柔らかい筋肉を作る
練習が終わったのにまだ走るの?と思う方もいらっしゃるでしょう。
これはアクティブレストとも言われ、アスリートも実践する疲労回復方法です。
練習後に、息が上がらない程度の軽めの有酸素運動(全身運動)を5〜10分おこないます。
酸素や栄養を効率よく体全体に行き渡らせ、
ダメージを受けている組織を回復させるなど自分自身で疲労を回復するように促す方法です。
筋肉が疲労している時は、全身に血液を送る筋肉のポンプの働きが落ちているため、
体に疲労物質が残りやすく、隅々まで酸素や血液が行き渡りません。
ジョギングで筋肉の動きをよくすることで血流を促して、
血液が心臓に戻る手助けをします。老廃物を排出しやすくすることで全身を疲労回復させることにもつながります。
ジョギングの他にもウォーキング、自転車、水泳など一定のリズムでおこなえる有酸素運動がオススメです。
この方法は、全身の筋肉そのものの回復としては一番早いとされています。
2-2柔らかい筋肉作りは練習後のストレッチが大切
ストレッチはスポーツをおこなう方にとって一番なじみの深い体のケア方法ではないかと思います。
ただ柔軟性を高めるためにストレッチをするのではなくて、
筋肉の疲労回復のためにもじっくりと時間をとっておこなうことが重要です。
ストレッチには様々な種類がありますが、おすすめなのは静的ストレッチ。
筋肉一つ一つ時間をかけて、伸びていることを確認しながらリラックスをしておこなう、
一番オーソドックスな方法です。筋肉痛を緩和させる効果がありますので、
激しく動かした後のストレッチはかなり重要になります。必ず習慣にしましょう!
2-3柔らかい筋肉作りは練習後のマッサージも効果的
マッサージは気持ちがいいですよね。疲れていると眠くなってしまいます。
マッサージの効果としては部分的に血流を良くし、疲労物質を流す効果。
また、中枢性疲労といって心理的・精神的な疲れをリラックスさせる効果を期待できます。
筋肉だけリラックスすれば良いのかというと、
そうではなく脳からの疲労回復も重要なので、それにはマッサージが一番効果を発揮します。
3柔らかい筋肉作りに水が必要?
運動中の水分補給だけになっていませんか?
運動中だけの水分補給では全く足りていません。
運動中は水分を補給するのと同時に水分が汗として体の外に出てしまってっていますよね?
したがって、飲んだ分全てが体の中に蓄えられているかというと、そうではないのです。
人間の体はほとんどが水です
○血液8%
○組織と組織約20%
○細胞(筋肉)70%
水分摂取量が少ないと筋肉は硬くなってしまいます。
反対に水分量が多いとしなやかで、柔らかい筋肉になるのです。
水の大切さを分かっていただけたでしょうか?
運動をしている時を除いて2リットルは飲むように意識をしてみてください。
4柔らかい筋肉に欠かせない栄養素とは?
これからご紹介する3種類の栄養素は、どれも欠かすことなく摂取したいものです。
運動後、体を回復させるために成長ホルモンが分泌されますが、
成長ホルモンが分泌されている間に3種類の【炭水化物・ビタミンB群・タンパク質】を
摂取することが速かに疲労を回復し柔らかい筋肉を作るためのポイントになります!
4-1柔らかい筋肉と炭水化物
スポーツの後は、体のエネルギーを使い果たした状態になります。
人間の体はエネルギーが不足していると感じたら、
なんと筋肉を分解しエネルギーに変えようとするのです。
せっかくトレーニングでつけた筋肉が運動するたびに分解されてしまうなんて考えただけでもったいないですよね。
筋肉を分解されることは避けなければならないので、使ってしまったエネルギーを補給することを優先しましょう!
炭水化物(糖質)は消化・吸収された後、最終的にブドウ糖に分解され血液を通して
各細胞に運ばれてエネルギーとして利用されます。
炭水化物がエネルギーに変わるときには、同時にビタミンB1の摂取も必要になります。
4-2柔らかい筋肉とビタミンB1
ビタミンB群は、疲労回復する上でとても重要な働きをしています!
特にビタミンB1の働きは糖質がエネルギーに変わるのを助ける役割。
ビタミンB1が不足すると糖質の代謝がうまくいかなくなり、
疲労物質が蓄積し疲労や筋肉痛の原因になってしまうのです。
炭水化物とビタミンB1の摂取はセットで考えましょう。
4-3柔らかい筋肉とたんぱく質
タンパク質はプロテインでも有名ですね!
激しいトレーニング・スポーツで傷ついてしまった筋肉を修復し、
以前よりも強く太い筋肉へ成長します。運動後30分以内の素早い摂取が鍵となります。
今では色々なプロテインが売られていて、リカバリー系のプロテインもあります。
タンパク質だけでなく、炭水化物やビタミンB群も含まれていますので、
運動直後はこのようなものを利用すると効率よく摂取できとても良いと思います。
5柔らかい筋肉を作る総仕上げは睡眠!
ここまでのご紹介したことをきっちりと実践したら、
あとは質の良い睡眠で疲れを取るだけです。
柔らかい筋肉を作る秘訣は睡眠にあると言っても過言ではありません
睡眠中は成長ホルモンの分泌が促進されます。
成長ホルモンは練習やトレーニングで傷ついた筋肉の修復を促進します。
なんと成長ホルモンが多く分泌されるゴールデンタイムは22時〜午前2時。
この時間でないと成長ホルモンが絶対に出ないというわけではありませんが、
規則正しい生活を心がける意味でもこの時間を習慣化させることがプラスに働くでしょう。
寝不足で、なんだかイライラしたり疲れやすかったりという経験はありませんか?
精神的にも身体的にもストレスを抱えていると、筋肉は緊張してしまいます。硬い筋肉になってしまうのです。
しっかりと睡眠を取ることが精神的・身体的な健康につながるため、睡眠は十分に取るようにしましょう!
6そもそも筋肉が柔らかいメリットとは?
アスリートや運動に励む皆さんにおすすめの柔らかい筋肉を作る方法を
ご紹介してきました。「色々と体に対してやらなくてはいけないことが多くて大変だなあ」
と思った方もいらっしゃるでしょう。
ではここまでして柔らかい筋肉を作るメリットとはなんでしょうか?
ここで再確認しておきましょう!
柔らかい筋肉を作るメリットは…
○パフォーマンスがアップする
○疲れにくい・疲労の回復が早い
○怪我をしにくい
などがあります。上を目指すアスリートにとって練習は大事。
でも練習では手に入らないことだらけ。
柔らかい筋肉を作る日々の努力で最高のメリットを手に入れませんか?
7柔らかい筋肉はこうして作る!5つの習慣【まとめ】
今回はアスリートが柔らかい筋肉を手に入れるためにやりたい5つの習慣についてご紹介しました。
柔らかい筋肉とは「筋肉が回復しているかどうか」です。
今回ご紹介したことは、子どもも大人も同じ。
柔らかい筋肉が欲しければ、体が疲労回復するようにいたわってあげなくてはなりません。
練習しっぱなしで体のケアをしないというのはNG。
体に良いことを心がけて一つ一つやってみましょう。
柔らかい筋肉を身につけて、周りのライバルと差をつける努力をしてみませんか?
この記事を書いたコーチ
垣内 友里恵
日本女子体育大卒。スポーツパフォーマンス向上を得意とするパーソナルトレーナー。自身も幼い頃から現在までバドミントンを続け、より良いパフォーマンスを求めて日々鍛錬を重ねる。
その他にも、ゴルフ・マラソン・水泳をはじめとしたスポーツを楽しむ顧客を沢山抱え、
悩みや不調のない快適な身体作りを提供している。得意な技術は肩関節のリコンディショニング。
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